「個人事業主に税務調査は来ない」という噂話を聞いたことがある方も多いと思います。この記事では、個人事業主に税務調査は来ないのかについて解説します。
個人事業主に税務調査は来ないのか
結論から言うと個人事業主にも税務調査は来ます。これは、副業をするサラリーマンや資産運用をする資産家も同じです。
個人事業主の税務調査の件数
2024年7月~2025年6月に実施された個人に対する税務調査の件数は736,336件です。内訳を見ると、実地調査(自宅・事業所などで行われる)がコロナ前の水準に回復しつつある一方、簡易接触(文書・電話または税務署で行われる)も急増しています。
| 年度 | 実地調査(件) | 簡易接触(件) | 合計(件) |
|---|---|---|---|
| 2024年度 | 46,896 | 689,440 | 736,336 |
| 2023年度 | 47,528 | 557,549 | 605,077 |
| 2022年度 | 46,306 | 591,517 | 637,823 |
| 2021年度 | 31,407 | 568,340 | 599,747 |
| 2020年度 | 23,804 | 478,494 | 502,298 |
| 2019年度 | 59,683 | 371,812 | 431,495 |
簡易接触と言えども、元帳や請求書などの提出を求められることがあり、追徴になることもあります。実際、弊事務所でもお客様が過去の申告を誤り、更生の請求をしたところ簡易接触があった個人事業主の方がいらっしゃいました(何もなく終わりました)。
参考:令和6事務年度における所得税及び消費税調査等の状況|国税庁
税務調査の傾向
2024年度の税務調査の傾向としてAIを活用した結果、追徴税額は過去最高になっています。
近年は特に「富裕層」「海外投資等を行っている個人」「インターネット取引を行っている個人」「無申告者」「消費税の還付申告者」「所得税の還付申告者」に対しての調査が強化されています。
税務調査の傾向としては、AIの活用、不正還付者の刑事告訴などにより「取りこぼしをなくすこと」に力を入れていると言えます。また、2026年度からは国税庁の新システム「KSK2」が稼働することにより、より効率的な調査が行われると考えられています。
KSK2とは、次世代の国税総合管理システムのことです。これまでのKSKとは異なり、納税者の氏名等・申告・納税などが一元管理されており、調査先などからもアクセスすることができ、税務調査の効率化に繋がると言われています。
追徴税額の多い業種
2024年度の税務調査の結果、追徴税額の多かった業種は以下のとおりです。
| 順位 | 業種 | 1件あたり追徴税額(百万円) |
|---|---|---|
| 1 | キャバクラ | 1,474 |
| 2 | 眼科医 | 964 |
| 3 | ホステス・ホスト | 475 |
| 4 | 経営コンサルタント | 878 |
| 5 | 太陽光発電 | 757 |
| 6 | バー | 425 |
| 7 | コンテンツ配信 | 462 |
| 8 | ブリーダー | 498 |
| 9 | スナック | 353 |
| 10 | システムエンジニア | 287 |
キャバクラ、ホステス・ホストは伝統的に追徴税額が多い業種です。現金取引の多さが最大の理由でしょう。
比較的新しい業種としては太陽光発電、コンテンツ配信がランクインしています。ブリーダーについては巨額の脱税事件がヤフーニュースになるなどしましたが、帳簿の付け方は比較的難しい部類に入ります。
参考:令和6事務年度における所得税及び消費税調査等の状況|国税庁
正しい記帳と節税で心配無用
以上ご紹介したように個人事業主にも税務調査は来ます。この記事を読んで不安・心配になった方もいらっしゃるかもしれませんが、正確な記帳と正当な節税ができていれば税務調査を心配する必要はありません。
最後に、弊事務所では顧問契約不要のスポットで税務調査対応のサービスを提供しております。ぜひ弊事務所のウェブサイトもご覧ください。
