加重平均とは平均値の一つです。会計・経営・投資で必要になることが多い加重平均について解説します。
単純平均とは
まずは単純平均についておさらいします。単純平均とは複数の数値を数値の数で割ることによって求められる平均値のことです。
例えば、ある会社の売上高が前々期100億円、前期110億円、当期120億円だったとします。
この会社の過去3年間の売上高の平均を求める時に使うのが単純平均です。単純平均は以下のように求めます。
(前々期100億円+前期110億円+当期120億円)÷3年=平均売上高110億円
加重平均とは
加重平均とは複数の数値を数値の数量を考慮した数で割ることによって求められる平均値のことです。
今度は、ある業界に属する会社の売上高について100億円の会社が20社、110億円の会社が40社、120億円の会社が40社だったとします。
この業界に属する会社の平均売上高を求める時に(100億円+110億円+120億円)÷3=110億円とするのは誤りです。このような場合、それぞれの売上高を会社数の割合でボリューム付けすることで平均値を出すことができます。加重平均は以下のように求めます。
(100億円×20社+110億円×40社+120億円×40社)÷(20社+40社+40社)=平均売上高112億円
加重平均を利用する場面
会計・経営・投資の世界で加重平均を利用する・利用されている場面をご紹介します。
・期待値法による将来キャッシュ・フローの計算
・WACCの計算
・INDEXの計算
加重平均が最もよく使われるのはWACC(加重平均資本コスト)の計算においてです。TOPIXなどのINDEXは投資情報が提供されているため、自身で計算することはありませんが、計算方法は理解しておいた方がいいでしょう。
加重平均の応用
上記でご紹介した以外にも投資では加重平均を利用する場面があります。加重平均を理解することで正しい株価が見えることがあります。また別の機会にご紹介します。